生命保険会社から、
過去に二度スカウトされた経験があります。
その経験から、
訪問販売や生命保険販売という仕事
について考えたのが今回の文章です。
1998年の私は、
会社員とは違う「一匹オオカミ的な働き方」に、
どのような厳しさがあるのかを考えています。
一匹オオカミとして働くということ
私は過去に二度、
生命保険会社からスカウトされた経験がある。
一度めは新卒で入った会社を辞めて、
当時はまだ失業保険と呼んでいた、
失業手当で生活していたころだ。
もう23年くらい前になる。
大手生命保険会社だった。
二度めはつい二、三年前のことだ。
他業界では世界的な企業が、
十数年前に参入した、
新興といえる保険会社からだった。
私は生来、
仕事などは自分ひとりでやって、
やっただけの結果を得たいという性格だ。
訪問販売も何度かやったことがある。
アルバイトでやったこともあるが、
実際に家族を養っていたこともある。
ひとつは家電品を売っていたのだが、
不思議なことに、
売れるときはまったく必要のない家でも売れた。
売った後でほんとうに良いのかな、
と思うこともあった。
しかし、
当時はまだバブル前の時代でもあったし、
そんなに人間関係もギスギスしていなかったから、
それですんでいたのかもしれない。
訪問販売も生命保険販売も、
一匹オオカミ的な厳しさと、
猫のようなひとなつこさ・冷たさを感じさせる職業である。
いわゆるダイレクトセールスといわれる職業の、
共通する動物感覚でもあるのだろう。
セールスマンは日本では、
必要以上に忌み嫌われる感のある職業でもある。
なぜならば
売らんかなの気持ちが
露骨に出てしまうことと無縁ではないはずだ。
また、
最近では生命保険のからくりを巧妙に逆用して、
殺人事件や詐欺事件が横行し、
自分の母親や夫まで保険にかけて殺そうとしたりする。
それでなくとも受けの良い職業ではないのに、
前途の多難を思うと、
人ごとではないような身の引き締まる思いである。
一匹オオカミは、
どの道でも大変であろう。
執筆日:1998/12/2(水)
編集後記
生命保険というタイトルですが、
今回のテーマは保険商品の話ではありません。
1998年の私は、
訪問販売や生命保険販売の仕事を
「一匹オオカミ的」と表現しています。
会社という組織から離れて、
自分の力で仕事をすることには自由がある一方、
それだけの厳しさもある。
「サラリーマンから解放される」とは何を意味するのか。
この頃の私は、
すでにそのことを考え始めていました。
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