夢を追うことは、
時に現実と向き合うことでもある。
好きなことを仕事にしたい。
そう願う人は多い。
しかし実際には、
数字として見えてくる厳しさも存在する。
今回は、
“文章を書く人生”について、
改めて棚卸しをしてみたい。
決算棚卸しで見えた現実
私どもの会社は珍しく、
決算月が6月である。
先月決算を終えて、
ほっと一息入れているところだ。
「千日解放」はまだ二ヶ月あまりだが、
文章を書き始めてからは約百日経過したので、
私も仮決算と棚卸しをしてみようと思った。
まず、何はともあれ、
書き出した作品が十四編。
内訳は短編小説五編、
中編小説三編、
長編小説三編、
エッセイ三編、
合計十四編。
短編はすべて書き終わっている。
あとは推敲(すいこう:文章を何度も練り直すこと)
と校正(こうせい:文章の誤字脱字等を正し、正しい形に整える作業)
を繰り返してゆくだけだ。
といっても、
すでに何度も推敲は繰り返している。
さらに作品を投稿するまで、
何度でも推敲しようと思っている。
400字詰原稿用紙にして、
合計約360枚、
一日平均3.6枚になる。
自分では意外に少ないな、
と思った。
平均5枚位は書いていると思っていたのだ。
毎日平均約3時間から4時間、
こうしてパソコンに向かって文字を打ち込んできた。
つまり、
一時間で原稿用紙一枚しか書けていない計算になる。
なんとも、
のろいペースだ。
サラリーマン解放されても、
一日6時間位しか書けないと思うから、
6枚書けるとしよう。
土・日は原則休むとしたら、
年間約1600枚しか書けない。
400ページそこそこの単行本にして、
年間2冊分位のボリュームにしかならない。
さらに作品すべてが出版されるとはいえない、
と考えると、
良くみてその半分、
すなわち一冊の単行本を出せたとする。
原稿料と、
5万部売れた場合の印税が入って、
始めて今の給料と同額程度になる。
かなり大変な職業だ。
果たして自分の本が、
5万人もの人に読まれるだろうか。
しかし、
年間最低5万人の人が読んでくれると、
固く信じて書き続けるしかない。
必ず読んでくれる人がいる。
今から事前に感謝。
執筆日:1998/07/08(水)
編集後記
理想だけでは、
生きていくことはできません。
しかし現実を知った上で、
それでも挑戦したいと思えるなら、
そこに本当の意味があるのだと思います。
夢を見ることと、
現実を見ること。
その両方が必要なのかもしれません。
👉第62話はこちら
人はなぜペンネームを使うのか|もう一人の自分を作る理由

