短編コンクールの結果を受けて、
1998年の私は
「作家として食べていくには、どうしたら良いのか」
を真剣に考え始めます。
千日後にサラリーマンを解放されるために、
書くことで収入を得なければならない。
そのために自分の文章を見直し、
作家としての力を養おうとする姿が綴られています。
作家として生きるためにどうしたら良いのか
八月末に投稿した、
二つのコンクール結果が出た。
ひとつは短編で、
以前と同様、
佳作のコーナーに、
名栗雅樹の名前だけが載った。
もうひとつ、
賞金百万円の方は
まったくかすりもしなかったようだ。
妻は、
名前が載っただけでもすごいわよ、
と誉めてくれるが、
私は伊達(だて)に千日解放を書いているわけではなく、
千日後にサラリーマンを解放されるべく書いている。
すなわち書くことで、
飯が食えないといけない。
それが基本である。
そうなるには、
少なくとも小さな文学賞くらいは獲っておかなければ、
原稿料をもらうという職にはありつけない。
もう一度原点に戻ってやり直す必要があるのか。
といっても、
私の書く原点とは何だろう?
何しろ、
急に書き始めたので何が原点だか、
よく分かっていない。
原点など分からなくても、
今まで約八ヶ月やってきたことを
見直してみる価値はあるかもしれない。
そして
何しろ食える作家にならなければならない。
そのためには、
どうしたら良いのか考えてみた。
一、 何しろ内容がおもしろい
二、 一気に読み切ってしまいたくなる。
三、 適度な長さである。
四、 簡潔で分かりやすい。
五、 軽くも重くもない。
六、 文章技術よりストーリー重視である。
等々、色々考えられる。
何しろ今年は年末まで書きまくって、
それを改めて来年から
計画的なビジョンを持って、
書く力を養成してゆこう。
そして、
ペンネームは佐渡美樹と名栗雅樹の
どちらを使うか、
作品ができあがった段階で決めることにする。
しばらくはサラリーマンと作家演習の、
二足の草鞋(わらじ)を履くことになる。
サラリーマンのほうも意欲的に取り組んでゆくつもりだ。
執筆日:1998/11/19(木)
編集後記
1998年の私は、
コンクールの結果を受けて、
作家として食べていくためには
何が必要なのかを真剣に考えていました。
そして
「千日後にサラリーマンを解放される」
という目的も、
ここではっきりと言葉にしています。
2026年の今、
この文章を読み返すと、
28年前に考えていた
「書くことで生きる」という目標を、
今もこうして文章を書き続けながら
追いかけていることに気づきます。
👉次回記事「第196話」はこちら
生きがい|仕事を生きがいにする前に考えたいこと


