素人のプロ集団【第146話】

「プロ」と聞くと、
高い技術や豊富な経験を思い浮かべます。

しかし、
本当にプロフェッショナルとは何でしょうか。

第146話は、
会社員として働く中で感じた違和感から、
「本当のプロ」について考えた一篇です。

本当のプロフェッショナルとは何だろう

いまの会社にプロフェショナルはいない。

もちろん私も含めての話だ。

入社してから、
かれこれ二十年近くになる会社の人たちは、
いままで私が遍歴してきた会社のサラリーマンと何か違う、
という気がしていた。

以前の会社には、
斯界のプロフェショナルがいた。

そして、
ほんとうに頼れる親分肌の人間もいた。

しかしいまの会社にそんな人間はいない。

ずっと不思議な会社だと思いながら、
今日まできてしまった。

最近私の裡(うち:頭の中)で、
謎解きの解釈をした。

それは限りなく素人である人たちが、
あたかもプロフェショナルのように振る舞い、
錯覚している集団なのではないか、と。

常にしっくりこなかった原因は、
会社が素人のプロ集団であったからだ。

しかしそんな目で辺りを見回すと、
取引先の営業マンやサラリーマンたちも、
決してプロフェショナルとはいえない人たちが
多いように感じる。

サラリーマンはそれで良いのかもしれない。

第一、
ほんとうのプロフェショナルになってしまったら、
サラリーマンではいられなくなるだろう。

サラリーマンは、
そもそもそんな集団なのだろう。

自分の実力をサラリー以上に出さない抑止力が、
無意識のうちに働く。

そのくせ、
誰もがプロフェショナルのような顔をしている。

このように相反した行動をとるのは、
サラリーマン保身の原則にかなっている。

意識している、
いないに拘(かかわ)らず、
サラリーマンは必要以上に出したくない力を、
どこかに持っているのではないか。

意識的に力を出そうとするときが、
独立するときなのだろう。

つまり、
金銭的なもの(サラリー)や、
しがらみ(人間関係)を超えて、
全身全霊で打ち込めるものを持ったとき、
サラリーマンを解放され、
プロフェショナルになれる。

執筆日:1998/10/01(木)

編集後記

肩書きだけでは、
人はプロにはなれません。

自ら考え、
責任を持ち、
価値を生み出そうとする姿勢があってこそ、
本当の意味でのプロフェッショナルなのだと思います。

👉第147話はこちら
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