会社や組織には、
目には見えない
人間関係や力関係が存在することがあります。
第137話は、
「閥」という組織特有の構造を通して、
人とのつながりや、
自分らしい生き方について考えた一篇です。
組織に属する人なら、
一度は考えたことのあるテーマかもしれません。
組織の論理と、自分らしい生き方
会社や組織には、
目には見えない
人間関係や力関係が存在することがあります。
第137話は、
「閥」という組織特有の構造を通して、
人とのつながりや、
自分らしい生き方について考えた一篇です。
組織に属する人なら、
一度は考えたことのあるテーマかもしれません。
組織の論理と、自分らしい生き方
サラリーマンにとって、
最も重要なのは人脈だと考える人は多い。
私も
生きてゆくうえで人間関係は重要だと思うが、
人脈は水垢(みずあか)のように
ぬるぬるとして、
こびりついたいやらしさを感じる。
人と人を結ぶ人脈パイプに水垢がつくのは、
自然現象といえば自然現象なのだが。
人脈から形成されるのが、
閥といわれるものである。
リーダー的な存在というより、
メンバーの利害を左右する人を
中心に据えたグループで、
閥の利害が消滅したらグループも消滅する
という、
いかにも人間くさい集団である。
私にはどうしてもなじめない類(たぐい)
の人間くささだ。
私が現在勤務している会社では、
いわゆる閥というものは存在しない。
どちらかといえばめずらしい会社である。
小さな飲み仲間グループなどはあるが、
閥と呼べるようなものではない。
これは、
ワンマン経営の長所であるかもしれない。
閥作りとその運営は、
ある意味では
サラリーマンや政治家のゲームではないか。
閥ゲームに勝つことは、
メンバーが属する狭い社会での存続保証や、
権力維持につながる結果をもたらす。
つまり、
閥に属していなかったり、
負けたりすれば
行き場を失うことになるのだ。
私が最も嫌う行為である。
もっともらしい大義名分をもって、
利害で敵対する人たちを排除しようとする行為だ。
そんな
仲間はずれや集団いじめのような行為はしたくない、
というのが私の心情である。
私が作家になってもなお、
閥などあるのだろうか。
今後そういうつきあいは御免被りたいのだが。
閥ゲームに狂奔している人たちは、
いずれ真の罰ゲームをやらされるときがくる。
その覚悟ができていないサラリーマン諸氏は、
できるだけ巻き込まれないようにするべきだ。
執筆日:1998/09/22(火)
編集後記
組織には協力も必要ですが、
利害だけで結び付いた関係は長続きしません。
人とのつながりを大切にしながらも、
自分の価値観を見失わないことが
何より重要なのだと感じます。
長く働くほど、
このことの意味がよく分かるようになりました。
👉第138話はこちら
正直者|本当の正直とは何だろう

