短編小説コンクールで、
初めて自分の名前が雑誌に掲載されました。
嬉しさの一方で、
佳作ではなく当選作になってほしかったという
複雑な気持ちもあります。
1998年の私の小さな一歩です。
初めての佳作
昨日発売の雑誌に、
短編小説コンクールの発表があった。
投稿した私は、
選評の中に名前だけでも載っていれば、
と思っていた。
佳作者の名前が
ずらっと並んでいる欄の中央に、
ちょこなんと私の名前が印刷されていた。
嬉しかった!
何か高校受験の発表を見ているようで、
取り敢えずホッとした。
予定通りの展開になっている。
義務教育を終了して
高校、大学と経て社会に出て行く。
そんなプロセスの中にいるような気がした。
まず高校には入学することができた。
今度は大学だ。
あるていど大学でもまれてから、
もの書きとして社会に巣立つ。
千日を疾風のごとく
駆け抜けなければなるまい。
スタートは、
予定通りに切れた。
妻が喜んでくれた。
私は
どちらかといえばポーカーフェイスなので、
妻は私に
「もっと喜びなよ」、
と言って
嬉しそうにしてくれた。
予定通りだといっても、
人間欲深いもので、
当選作になって欲しかったという思いもあり、
佳作に諸手を挙げて喜べない自分がいた。
それが私の顔に出たのだろう。
気づいた妻は
「初めての作品で、
佳作として雑誌に名前が載るのは
凄いよ」、
といって私を褒めそやした。
持つべきものは愛しい妻だ。
私は以前、
ペンネームを二つ用意して投稿に臨んだが、
今はひとつに絞り込んだ。
佐渡(さわたり)美樹(よしき)
を使うことにした。
しかし、
八月のコンクールで使ったペンネームは、
全五編の内四編が
名栗(なぐり)雅樹(まさき)で、
佐渡美樹は一編だった。
もし名栗雅樹で大賞を受賞したら、
今後ずっと名栗雅樹でやってゆくしかないかな、
とも思っている。
書き始めて約半年、
通過点をなんとかクリアーしたみたいだ。
ほんとうに大変なのはこれからだな、
と切々と感じている。
執筆日:1998/10/18(日)
編集後記
初めて書いた作品が佳作になり、
雑誌に名前が載った28年前の私。
今読み返すと、
嬉しさと悔しさが入り混じった
素直な気持ちがよく伝わってきます。
最初の一歩は、
小さくても大切だったのだと思います。
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