最後まで全力を尽くすことは、
言葉で言うほど簡単ではありません。
第130話は、
大リーグのホームラン王争いを通して、
「有終の美」とは何かを考えた一篇です。
結果だけではなく、
最後まで挑戦し続ける姿勢の大切さが伝わってきます。
最後まで力を出し切るために
いま(1998/09/15)、
アメリカでは、
歴史的な大記録に挑戦している
二人の選手がいる。
大リーグ、
カージナルスのマーク・マグワイア一塁手(34)と、
カブスのサミー・ソーサ外野手(29)だ。
ホームラン記録を
どこまで伸ばせるか争っている。
私が記憶している世界最高記録は、
ベーブルースの60本である。
その後、
これを破った選手がいるのも知らなかった。
それほど60本の記録は圧倒的だった。
報道量からいうと、
今まではマグワイア選手が圧倒的に多かった。
三十数年も破られなかった、
ロジャー・マリスの61本という記録を破るまでは、
常に一歩リードしていたマグワイアが、
報道でも表舞台に出ていた。
それがここ一週間で
ソーサも62本を放ち、
マグワイアと並んだ。
勢いが変わってきた、
と報道も姿勢を変えてきた。
シーズンを終えて、
記録を伸ばした方が歴史に残る。
マグワイアは
61本という過去の記録を破るまでに、
全身全霊をかたむけて
神経を集中させていたと思う。
そして新記録を達成したときに、
張り詰めていたものが、
プツンと切れてしまったのかもしれない。
それに対し、
ソーサはマグワイアの影にかくれて、
精神的にもマイペースが保てたのではないか。
そしていつも追う立場にいて、
溜めこんできた力を最終コーナーで
一気に出して逃げ切る、
というペース配分を
無意識のうちにしているのかもしれない。
マグワイア(当時は筋肉増強剤使用の報道もあり)は、
シーズンが終わったら、
身体はボロボロになっているかもしれない。
そのうえ
記録までもソーサに持っていかれたりしたら、
踏んだり蹴ったりだろう。
彼の年齢からいっても、
今年限りのチャンスだろう。
いずれにしても厳しい職業である。
そんな二人に声援を送りたい。
ガンバレ!
執筆日:1998/09/15(火)
編集後記
人生にも仕事にも、
「最後のひと踏ん張り」が
必要な場面があります。
途中まで順調でも、
最後までやり抜いてこそ
本当の達成感が得られるのだと思います。
結果だけではなく、
その過程にも
目を向けていきたいと感じました。
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仕事と家庭|仕事と家庭、どちらも大切にするために

