高齢化社会のその先を考える【第133話】

日本では、
高齢化社会が長年の課題となっています。

第133話は、
高齢化社会の現実だけでなく、
未来の医療や寿命、
そして人間の生き方まで想像を広げた一篇です。

1998年に描かれた未来予想だからこそ、
今読むと新たな発見があります。

長寿は本当の幸せなのか

日本はもうすでに、
高齢化社会に入っているといわれている。

男女の平均寿命は世界一だというし、
年金の先行きに翳­(かげ)りがみえてきているという。

我々の親(70代から80代:1998年時点で)が、
年金をまともに貰(もら)える
最後の年代かも知れない。

そんな中で、
私と同じ年代のサラリーマンは、
あと十年前後で定年を迎え、
さらに十年近く嘱託レベルで働く。

そうして、
70歳近くになって、
やっと少しの年金を貰って、
早い人は70前後で亡くなってしまう。

高齢化社会で問題になるのは、
年老いた人たちの介護を
誰がどういうふうにみるか、
ということだろう。

一番良いのは、
高齢になった親の世話を
子供がみることだろう。

しかし、
なかなかそうはゆかないのが現状だ。

高齢化社会になってくると、
面倒をみなければならない子供の方が
先におかしくなったりする、
逆のケースもあるだろう。

私は昨日から、
高齢化社会と
無形の遺産相続をテーマにした、
SF小説を書き始めた。

短編のつもりで書き始めたが、
長い小説になりそうだ。

今から数百年後の世界を設定している。

平均寿命は、
男性132歳、
女性141歳くらいにして、
定年の年齢を75歳に設定している。

人生が長い時代になる。

当然、
精神的及び肉体的な
衰えを防ぐ医学や技術が、
驚異的な進歩を遂げる。

たとえば100歳にして
50歳レベルの体力になる。

二倍の人生になるわけだ。

人生は三度ある
という感覚が根づき、
離婚、再婚はあたり前となる。

身体が少々ばて気味の人は、
一年間冬眠という
肉体的な改造治療をする。

そんな物語を考えている。

超高齢化社会だ。

人間は、
若い精神・肉体で、
100歳、200歳までも
生きたいというのが、
究極の願望か。

執筆日:1998/09/18(金)

編集後記

28年が経ち、
医療や技術は当時の想像以上に進歩しました。

それでも、
「長生きすること」

「幸せに生きること」は、
必ずしも同じではありません。

人生の長さだけでなく、
どう生きるかを考え続けたい
と思わせてくれる一篇でした。

👉第134話はこちら
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