喜怒哀楽【第142話】

喜び、怒り、悲しみ、楽しさ――。

私たちは日々
さまざまな感情を抱きながら生きています。

第142話は、
サラリーマン生活の中で
感情を抑え続けることの難しさと、
その感情を健全に発散できる
「情熱」の大切さについて綴った一篇です。

感情を押し殺すだけでは、人は幸せになれない

人が感情を表に出してしまう言葉として、
日常よく使用される代表選手は、
喜怒哀楽だろう。

最近の子供は喜怒哀楽をなくしているとか、
あの人は喜怒哀楽がはっきりしている、
というように使う。

たしかに喜怒哀楽は、
人間の表面的な感情をよく表した言葉ではあるが、
すべてではない。

人間には驚き、
ときめき、
嫉妬­/(しっと)、
不満、
不安、
落胆、
等も比較的感情が表に出やすいものだ。

感情をむき出しにして生きてゆければ、
こんなに幸福な生き方もないかもしれない。

たまにそういう人と巡り会うが、
その分だけ、
周囲の人たちと軋轢(あつれき)も多いように感じる。

子供のうちは、
あるていど
周りの人たちも許してくれるだろうが、
成長するにつれ、
徐々に感情を抑えなければならないことを、
身をもって知るようになる。

特に日本のサラリーマンは、
上役に対して感情をむき出しにしていたら、
いくつ首があっても足りなくなってしまう。

そんなことを受け入れてくれる上役は
どこにもいない。

クビになるか、
閑職に追いやられるかの、
ふたつにひとつだ。

そこで、
裏に回って上役批判をする。

まだそれができる人はいい。

できない人は、
抑えた感情が積み重なってストレスがたまり、
成人病へとつながってゆくのだろう。

都会では
人間関係に余裕がなくなっているのだろうか?

感情をむき出しにする、
それを受け入れる。

この相反する感情を、
上手にコントロールできる人が少ない。

聖人君子ではないのだから無理もないが、
もう少し互いに余裕を持たないとやりきれない。

一方的になりがちな、
感情のやり場に困惑する現代人が救われる道は、
情熱を傾けて喜怒哀楽をぶつけられる物を
発見することだ。

執筆日:1998/09/27(日)

編集後記

感情をコントロールすることは
社会生活では必要です。

しかし、
抑え込むだけでは心は疲れてしまいます。

仕事以外にも夢中になれるものを持つことが、
人生を豊かにしてくれるのだと改めて感じました。

👉第143話はこちら
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