子どもの成長は、
親にとっても新しい発見の連続です。
第143話は、
高校の学園祭を訪れた一日を通して、
わが娘の成長と、
自分自身の固定観念を見つめ直した一篇です。
子どもから教えられることもある
昨日、
高校一年生である娘の学園祭に行った。
女子校である。
あいにく雨が降ったので、
父兄や他の高校生を客として、
期待通りに呼び込めたのかどうか。
それでも生徒たちは、
若さをみなぎらせて張り切っていた。
いわゆる文化祭の色彩を帯びた、
学園での祭りを開催するには、
私の感覚からいうと少々早いかな、
と思ったりもした。
しかしいまは、
文化の日とは関係なく
開催するのが普通なのかもしれない。
この日ばかりは、
文化部が主役である。
前後して開催される体育祭で、
主役を務める運動部の向こうを張って、
体育館ではロック部が、
学園の人気を独り占めにした。
娘は、
このロック部に入っている。
学園祭の三週間前に、
ロック部のバンドが再編成になった。
娘はギターを担当させられた
といって当惑していた。
当然私は昔とった杵柄(きねづか)で、
毎日娘にレッスンした。
二週間前には楽器店へ行き、
本番で娘は新品のエレキギターを
かき鳴らすことができた。
彼女たちは、
音楽部の部室にステージを作り、
一年生から順番で演奏をした。
そしてメインイベントが、
ロック部三年生の体育館ステージだった。
私は女子校に足を踏み入れたのは初めてである。
考えればあたり前のことかもしれないが、
なるほどと感じた一件があった。
それは、
各階に男子便所はなく、
一個所だけ、
それも隅の方にあったことだ。
女の園に、
男子便所はほとんど必要ないのだ。
笑われるかもしれないが、
なるほど、
と痛く感心してしまった。
既成観念や、
固定観念に凝り固まっている
サラリーマン諸氏よ、
色々な意味で
普段から頭の柔軟体操をしておくべきだ。
いやいやこんな発言自体、
私の既成概念か。
執筆日:1998/09/28(月)
編集後記
親になると、
子どもを見守っているつもりでも、
実は親のほうが学ばされることが少なくありません。
時代が変われば常識も変わります。
だからこそ、
柔軟な考え方を持ち続けたいと思います。
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