災害は、
いつ起こるか分かりません。
だからこそ、
日頃からの備えが大切だと言われます。
第113話は、
地震をきっかけに、
防災だけでなく
人生における「備え」の重要性について
考えた一篇です。
備えは未来への安心につながる
今しがた(1998/08/29の執筆時)地震があった。
震度4だそうである。
やや強い地震と報道している。
日本は地震の多い国である。
学者などに言わせると、
関東大震災から約80年経っているのだから、
周期的には関東を
大きな地震が襲ってもおかしくない時期
なのだそうだ。
わが家では、
阪神・淡路大地震があったときに、
非常用の食物や道具類を
揃えておく必要があると思いつつ、
結局準備しそびれてしまった。
そしてつい二、三日前に
娘から訊かれたばかりだった。
「お父さん、以前、
防災用品を揃えるって言ってたよね。
どうなってるの、準備しておかないでいいの」
「いつ、どこで、どんな状況で
地震に遭うか分かんないんだから、
揃えてもあんまり意味ないんだよな」
と私は答えてしまった。
しかし今かなり揺れた瞬間、
頭を過(よぎ)ったのは、
非常用食物や道具を
揃えておくべきだったという反省だ。
やはり、
いつどこで遭遇するか
分からないことであっても、
それなりの準備をする必要があるな、
と思った。
そうはいっても、
備えるにもかなり金がかかる。
4人家族で、
1人少なくても1万円強かかるとして、
合計で4、5万円だ。
私もたかが5万円くらいのことで、
すぐに躊躇(ちゅうちょ)してしまうのは、
リスク管理について価値観が薄い
日本人の所以(ゆえん)か。
罹災したことを考えれば安いものだ、
と思うのだが。
救援がくるまで飢えをしのげるし、
色々な道具類も役に立つはずなのだ。
なのに、
すぐ用意する、
という行動に移れない。
もしこれが私の性格に起因するなら、
肝に銘じておかなければならない。
独立するにも、
リスク管理を入念にしておかないと、
現状よりも悪くなることを。
執筆日:1998/08/29(土)
編集後記
「まだ大丈夫」
と思っているうちに時間は過ぎてしまいます。
防災も人生設計も、
必要なのは起きてからの後悔ではなく、
起きる前の準備なのだと思います。
今でも心に留めておきたい考え方です。
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