アルバイト【第192話】

アルバイトは、
お金を得るためだけのものではありません。

働くことで、
それまで知らなかった
大人や社会に触れる機会にもなります。

1998年の私は、
自分自身のアルバイト経験と
娘の仕事探しを重ねながら、
アルバイトから学べることについて考えています。

アルバイトは社会を知る機会

私は中学一年から、
種類にしたら、
50~60のアルバイトをした。

この経験をもとに執筆して、
すでに数編、
短編はできあがっており、
連作で、と考えたりもしている。

最近、
娘はアルバイトをしたいといって、
先日面接試験を受けたが、
失敗に終わった。

雇い主と折り合いがつかなかったようだ。

また、
別のアルバイトを見つけてきたらしく、
今日の午後から面接だという。

娘に訊くと、
中学時代の友達と探しているらしい。

もちろん小遣いも欲しいのだろうが、
一番の目的は、
親しい友達と一緒にアルバイトをする、
ということだった。

雇う側からすれば、
そんな仲良し気分で仕事をされては困る。

さらに娘たちの都合で時間を主張されたら、
現在のような
アルバイトさえなかなか募集がない時代、
まず雇ってはくれまいと思っている。

それこそ、
普通のサラリーマンでさえ、
リストラだ、
賃金カットだ、
ボーナス大幅ダウンだと、
実入りが少なくなっている昨今だ。

さらに我々の世代は、
逆に出てゆく方は容赦なく増えている。

子供の教育費はピークを迎え、
ここ七、八年は出費の方が圧倒的に多い。

私がアルバイトをしたいくらいだ。

それでも職のある人はまだ良い方だ。

失業している人は、
職探しをしながら当座の収入を、
いわゆるアルバイトに求めているのが現状らしい。

そんな中で、
遊び半分の女子高校生が、
その座を射止めることはなかなか難しい。

社会勉強のために、
雇い主と面接をし、
親族、先生以外の大人をみるのは
決して悪いことではない。

何度か失敗してみて、
色々なことが分かるのだろう。

そんなことはお構いなしに、
身支度にたっぷりと時間をかけ、
意気揚々と娘は面接試験に出かけた。

執筆日:1998/11/16(月)

編集後記

1998年の私は、
自分自身の多くのアルバイト経験を
小説の題材にしようと考えながら、
娘のアルバイト探しを見ていました。

2026年の今読み返すと、
アルバイトには収入を得るだけでなく、
学校や家庭とは違う社会に触れる意味もある
のだと改めて感じます。

失敗を経験することも含めて、
若い時の仕事には
学ぶことが多かったのだと思います。

👉次回記事「第193話」はこちら
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