物忘れ【第166話】

仕事をしていると、
人から言われたことを
忘れてしまうことがあります。

1998年の私は、
自分の物忘れや記憶力について、
かなり率直に書いています。

今回は、
自分の記憶と仕事についての話です。

記憶と仕事

このような話題には、
本来触れたくないのだが、
事実と真摯(しんし)に
対峙­(たいじ)しなければならないので、
書くことにした。

会社でも、
部下からいわれたことをたまに忘れる。

「こないだの件、報告まだか」と
私が部下に質問する。

「課長、報告したじゃないですか、
一週間前に…… 」と返され、

自分の記憶に失望することもある。

上司から質問されて、
覚えていないこともたまにあるが、
逆のこともある。

「先日話しました通り、……」と、
私がいえるときだ。

しかし要求事項を意外と細かく覚えていて、
「説明は、先日一回聞いた。
 そのときに不十分だから、
 もう少し詳細な情報を集めるようにいったろ」

と反撃されて、
打ちのめされることもある。

元々我々世代の教育は、
暗記物、○×式の時代であったため、
記憶のいい奴が頭のいい奴であった。

私はどちらかといえば暗記物が非常に苦手で、
高校生あたりから劣等生になっていった。

いつしか自分自身の中に、
記憶することは創造の邪魔になる、
というような開き直った気持ちが芽生えた。

などとうそぶいても、
所詮負け惜しみにしか響かないだろう。

また私は、
人の話をしっかり聞いていないところがある。

最近は充分に注意しているつもりだが、
なかなか日常の業務に忙殺されてしまい、
じっくり傾聴できない場合がある。

それに私は、
休日は仕事のことを
一切考えないようにしているため、
日曜日いっぱい頭の中に仕事は入っていない。

そのため、
月曜日に仕事のエンジンがかかるまで、
少々時間を必要とするのかもしれない。

悔しいが、
言い訳ばかりになってしまった。

つべこべいわず、
自分の記憶のキャパが小さいことを
認めるしかないのか。

執筆日:1998/10/21(水)

編集後記

28年前の私は、
自分の物忘れについて、
かなり正直に書いていました。

今読み返してみると、
記憶力の問題だけではなく、
人の話をしっかり聞くことの大切さにも
気づかされます。

自分の弱さを認めることも、
文章を書く意味の一つなのかもしれません。

👉第167話はこちら
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