ライブコンサートには、
録音された音楽とは違う魅力があります。
第109話は、
一つのバンドとの出会いを通して、
音楽への情熱や
プロフェッショナルの姿勢
について綴った一篇です。
好きなことを続ける力
の大切さが伝わってきます。
好きなことを続ける力
今日は久しぶりに
妻とライブコンサートへ行った。
『岩渕まこととその一味』のコンサートだ。
妻がクリスチャンという関係で
彼らを知った。
彼もクリスチャンで、
音楽伝道をしている。
しかし彼らのライブは、
ほとんど宗教臭さがない。
私もむかしバンドをやった経験があるので、
生音楽の懐かしさに誘われて、
たまに彼らのライブへ足を向ける。
一般にはほとんどなじみのないバンドだが、
岩渕まことだけでなく、
ドラムス、ピアノ・キーボード、ベース、フルート、
すべて粒よりの演奏者たちである。
充分に聞きごたえがあるし、
のせてもくれる。
一人ひとりが、
こだわりの職人芸的な演奏をする
プロフェッショナルたちだ。
バンドのメンバー全員が
クリスチャンらしい。
結構こういう隠れた名人はいるもので、
独特の世界を切り開いている。
私は手で拍子をとり、
彼らの演奏を聞きながら、
いつか私の小説が
映画化やテレビドラマ化された暁には、
ぜひ音楽をお願いしたい、
などと勝手に思ったりした。
彼らのライブは、
月に一度行われている。
ひとり1500円である。
40人から、
せいぜい50人も入れば
一杯になってしまうライブハウスで、
約二時間ぶっ通しで演奏する。
見にくる顔ぶれも、
半分近くは常連で、
内輪のライブというきらいもあるが、
彼らは大きなコンサートにも出るし、
岩淵氏は世界中で演奏活動をしているそうだ。
彼らがサラリーマンでないことは、
明らかである。
それでも生活のために
仕事をしなければならない場合もあるだろう。
あらゆるしがらみから解放された
このコンサートは、
聴きにくる人だけでなく、
彼らにとってもオアシスであるようだ。
執筆日:1998/08/25(火)
編集後記
どの世界にも、
表舞台にはあまり出なくても、
一流の技術を持った人がいます。
長く続けてきたからこそ
身につくものがある。
音楽だけでなく、
仕事や人生にも
通じることなのだと感じました。
👉第110話はこちら
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