サラリーマンにとって、
会社の経営者との関係は、
ときに仕事の実力以上に大きな意味を持ちます。
1998年の私は、
経営者との相性や
会社員としての生き方について考えています。
サラリーマンとして生きる難しさを、
率直に綴った一篇です。
サラリーマンは会社の常識の中で生きる
経営者に睨(にら)まれることは、
サラリーマンにとって、
大きな致命傷となってしまう。
これほどなす術(すべ)がないこともないだろう。
仕事の実力とは関係なく、
事が魔物のように加速度をつけて進んで行ってしまう。
左遷、降格ていどなら良い方で、
最悪の場合はクビ、
ということにもなりかねない。
それが厭(いや)なら自分が経営者になるか、
自営業に転身するしかない。
私のように小説家を目指しても良い。
いずれにしても独立する以外ない。
そこまでは考えたくない、
サラリーマンでいたいというならば、
サラリーマンという枠の中で、
自分の適所を探すしかない。
人材銀行などに登録しておき、
自分と合う経営者を探すか、
そんなにのんびりできない人は、
転職を繰り返し、
相性が良い経営者との巡り合いを
積極的に求めてゆくかだ。
サラリーマンは
在籍する会社の常識で動かなければならないし、
上司や経営者の癖を知って、
少なくとも、
その逆鱗(げきりん)に触れないていどの知恵は
持たなければならない。
ある部分では割り切る、
という気持ちを持たないとやってゆけない職業である。
大部分で割り切ってしまうと、
いわゆるゴマすり男になってしまい、
ゴマすり対象以外の人からは、
総すかんを食うという羽目にもなりかねない。
ここいらあたりが、
サラリーマンの一番難しいところだ。
「冗談じゃあねえや、やめてやる」、
と喧嘩腰(けんかごし)に会社をでた人が成功した、
という話はあまり聞かない。
そういう人たちはほとんどの場合、
それなりの
経緯(いきさつ)があってやめてゆくケースが多い。
ほんとにやめたくなって、
しかも生活のことを真剣に考えたら、
静かにやめる。
そのくらい慎重な計画性を持たなくては、
サラリーマンという長丁場は乗り切れない。
執筆日:1998/11/12(木)
編集後記
1998年の私は、
サラリーマンにとって
経営者との関係が
どれほど大きな意味を持つのかを考えていました。
2026年の今読み返しても、
会社の中で働く難しさは感じます。
そして、
辞めるにしても感情だけで動かず、
生活を考えて計画することが大切だと改めて感じます。
👉次回記事「第189話」はこちら
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