誕生日というのは、
その人への思いや日頃の関係が
自然と表れる日なのかもしれません。
今回は、
妻の誕生日をきっかけに、
人との接し方や
日々の心の持ち方について
考えさせられる内容となっています。
何気ない出来事の中にも、
人柄は表れるものです。
人柄は日々の積み重ねに表れる
今日は、妻の誕生日である。
会社は明日から夏休みに入るので、
飲みに誘われる恐れがあった。
誘われたらきっぱり言うつもりだった。
「今日は妻の誕生日で、
早く帰るので失礼します」、と。
下車駅で、
花とケーキを買った。
花屋の女店員は、
まったく気が利かず、
商売気なし。
アルバイトにしても、
ちょっとひどい。
同じ花を勧めるのでも、
客の立場も考えず、
あまりにも一方的なのには驚いた。
一方、
ケーキ屋の女店員は、
良く気が利く娘で、
「バースデーケーキですか?」
ときいてきた。
私は、
バースデーケーキでは大きすぎるので、
数人で食べられそうな
細長いショートケーキを注文した。
「ネームをいれますか?
ろうそくは何本必要ですか?」
客をよく見て、
要求をすべて満たしてくれた。
花屋もケーキ屋も、
同年代の女性だった。
たぶん花屋の女性は、
誕生日を
祝ってもらったことがないのかもしれない。
そう感じさせる接客だった。
また、
ケーキ屋の女性は、
自分の誕生日を人から祝ってもらい、
相手の誕生日も、
喜んで祝ってやるような女性なのだろう。
人間それほど単純ではないにしろ、
長い間の思考や行動は必ず表面に出てくる。
日々、
何の気なしに考えていることや、
していることの集積が、
ふとしたことで出てしまう。
隠し切れないものだ。
くれぐれも注意しなければならない、
と改めて感じた。
歳を重ねるごとに成長する人もいれば、
ますます頑固になってゆく人もいる。
幅を広げる人もいれば、
視界をより狭めてゆく人もいる。
時の経過は、万人に平等だ。
少しづつでもいいから成長し、
自己の幅を広げ、
良い作品につなげてゆきたいものだ。
執筆日:1998/08/11(火)
編集後記
人を評価する時、
私たちはつい
結果や能力ばかりに目を向けがちです。
しかし実際には、
何気ない言葉や態度にこそ、
その人らしさが表れるのではないでしょうか。
そんなことを
改めて考えさせられる一篇でした。
👉第96話はこちら
二度目の投稿|書き続けるための投資

