見た目はどこまで重要か【第49話】

人は、
見た目でどれほど判断されているのだろうか。

年齢を重ねるにつれて、
その変化は避けられない。

しかし、
その受け止め方ひとつで、
印象は大きく変わるのかもしれない。

年齢と外見に振り回される現実

仕事の打ち合わせ中、
同僚が私に言った。

「白いものが増えたね。
 でもおれよりはいいかな。
 おれは薄くなっちゃってね。
 うーむ、その方が絶対いい。
 ロマンスグレイか」

ロマンスグレイとは、
随分古くさい言葉のような気もするが、
思ったほどカビくさくは感じなかった。

むしろ落ち着いた大人の響きさえ感じた。

ものは言いようだな、
とも改めて感じた。

さすがは営業第一戦の部長だ。

具体的で露骨な話に戻すと、
要は、
禿(はげ)と「白髪」のどちらがいいか、
ということになった。

皆が軍配を挙げたのは「白髪」だった。

いあわせた人たちのほとんどが、
どちらかといえばハゲ頭予備軍なので、
­敢­えて私の本心は言えなかった。

私としては
奇麗に禿げ上がっていた方が好きだ。

白髪は何となく寂しくて、
年取ったという感じが否めない。

しかし、
禿げ上がっていると精悍­(せいかん)な感じがし、
若く見える。

それを売り物にした俳優が、
外国にいた。

彼は俳優という職業のため、
わざわざ剃り上げたのかもしれないが、
とにかく見事だった。

一番良くないのが、
中途半端に禿げてしまっている場合だ。

そこに白髪でも混ざっていたら、
最悪の状態になる。

みすぼらしいことこの上ない。

私も可能性大だ。

ただ、人間、
身体­のことはどうにもならない。

しかし、
放っておかずに工夫することが大事で、
それなりの努力をすればいい。

白髪の人は染めることもできるし、
禿げ上がっている人は、
手入れ方法もあるだろう。

私は白髪染めを使いたいのだが、
アトピーで肌が弱いため使用できない。

ならば、
せめて頻繁に髪を洗い、
清潔にしようと心がけている。

こういう努力を続けることが、
若さを保つエネルギーになるのかもしれない。

執筆日:1998/06/26(金)

編集後記

外見は変えられない部分もありますが、
向き合い方は変えることができます。

年齢を重ねることを、
どう受け止めるか。

それが、
その人の魅力を決めるのだと思います。

👉第50話はこちら
出張は一人がいいのか|サラリーマンの非効率な働き方の現実