図太さと愚かさの違いとは【第35話】

一見、図太く見える人が、
実は愚かであることもある。

そして、
ひ弱に見える人の中にこそ、
本当の強さがあるのかもしれない。

サラリーマンという枠の中で、
その違いはどこに現れるのだろうか。

サラリーマンに必要な本当の強さ

今日、テレビニュースで
最近の自殺者数について報道していた。

ある期間で、
女性の約八千人に対し、
男性は約一万六千人。

実に男性は女性の二倍である。

驚いた私は、つい声をあげてしまった。

「やっぱり女性は、男性より図太いなあ」
妻は、すかさず返してきた。

「男が愚かなのよ」、と。

この「図太さ」と「愚かさ」は、
サラリーマンを示す典型的な言葉のような気がする。

「あいつは、少々のことでは会社を辞めたりしないよ。
 図太いもの」

神経の太い人を意味し、
サラリーマンのような単調で耐え難い生活にも、
ほどよく慣れて長続きする。

「図太さ」は鈍さでもあるが、
良い意味でも悪い意味でも使われる。

「あいつ、また短気おこして部長と喧­嘩だ。
 今度は辞表を出したってよ、愚かだなあ」
これは、圧倒的に悪い意味だ。

愚か者は、短気で損気だ。

愚か者にサラリーマンなどという職業は、
性に合っていないのかもしれない。 

「愚かさ」は鈍さも鋭さも持ちあわせず、
どちらかというと、カーッとなり、
感情の赴くままに行動を起こす。

そんなサラリーマンの男性たちを
コントロールできる女性は、
やはり、図太いのだ。

愚か者の亭主たちは、
生き恥をさらせるような図太さなど、
とうの昔になくしてしまったようだ。

それと引き換えに、
単純バカが多くなりすぎた。

ガキっぽく、女性的思考。

様々な世の中の出来事をみれば分かる。

憂国でもあるまいが、
ほんとうに日本は大丈夫なのか、
などと思ってしまう。

私自身いま一度反省し、
ひ弱な精神を鍛え直さないと
解放もあり得ないだろう、
と身を引き締めた。

執筆日:1998/06/12(金)

編集後記

図太さと愚かさは、
紙一重なのかもしれません。

耐えることと、考えないこと。


その違いに気づけるかどうかが、
これからの生き方を分けるのだと思います。

👉第36話はこちら
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