転職という言葉は、
今では以前より身近になりました。
第121話は、
求人広告を見ながら、
年齢と転職の現実、
そして本当の意味で人生を変えるには
何が必要なのかを考えた一篇です。
転職と独立は同じではない
今朝、
新聞にどさっと入ってきた折り込み広告を、
久し振りにゆっくりとみた。
スーパーや安売り店のチラシ、
車、墓、マンションや一戸建ての不動産。
そして人材募集の広告は、
最近になく多く入っていた。
じっくり見てゆくと、
募集している人数は
世間で最悪の失業率というわりには多い。
しかし、
よくよく見てゆくと
年齢は二十代からせいぜい三十代までが限度。
四十代はほとんどなし。
五十代に至っては、
なにやらうさんくさい
コミッションセールスしかなかった。
私の年齢(48)で、
サラリーマンの仕事はまずない。
あるとすれば、
自家用車で運送業の下請けをするとか、
コミッションセールスであったり、
タクシーの運転手だ。
つまり、
自分で稼いでくれるなら、
年齢を問わず会社の軒先貸しましょう、
ただし一切保証はしませんし、
会社に迷惑などかけないでくださいよ、
といわんばかりだ。
私の会社でも、
サラリーマンに耐え兼ねたのか、
会社に耐え兼ねたのかは分からぬが、
同年代の男性が辞めてゆくケースは、
年に数件ある。
その後、
未だに定職に就いていなかったり、
再就職しても、
あれだけ今の会社を批判していた男が、
前の方が良かった。
つまり私がいる会社の方が良かった、
と言ったりしているそうだ。
もちろん彼らの歳では、
いままでの給料を上回ることなど望めない。
転職は難しい。
私の場合、
社会に出てから
今までに三度の転職をしているが、
幸いにも悪い方向へ変わったことはない。
むしろ良くなっている。
サラリーマンとして転職するなら、
かなり意識的に、
事前準備や勉強が必要であろう。
また、
絶対に変わらない事実は、
サラリーマンであるということだ。
これが意外と落とし穴になる。
何も変わらなかったりするのだ。
サラリーマン
そのものから解放されたければ、
私のような営みを、
弛(たゆ)まなく続ける以外に
ないのではないか。
独立することである。
執筆日:1998/09/06(日)
編集後記
転職は環境を変える
一つの方法ですが、
それだけで人生が大きく変わるとは限りません。
大切なのは、
自分がどのような人生を歩みたいのかを考え、
そのための準備を続けることなのだと思います。
今読んでも、
この問いかけは色あせていないように感じました。
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