夏痩せは健康の証なのか【第101話】

夏になると
「夏痩せ」
という言葉を耳にしますが、
最近ではあまり聞かなくなったように感じます。

第101話は、
夏痩せをきっかけに
健康の大切さや
体調管理について考えた一篇です。

普段は意識しない健康も、
一度失ってみると
そのありがたさを改めて実感させられます。

体調を崩して初めて健康のありがたさを知る

今年もまたメリハリの
はっきりしない夏となった。

いまが紛れもない夏でござんす、
という自然からの仁義がない。

突然夏の暑さがきたり、
秋にタイムスリップしたり、
非常に不順だ。

自然が狂ってくると、
少なからず人間の生理にも
影響はでるだろう。

夏の暑さで夏痩せした、
という話を最近はあまりきかない。

自然はあくまでも
自然に経過してくれないと、
­身体の生理的なリズムも狂ってくる。

それにしてもわが家は、
夏痩せにはほど遠い家族で、
一年中食欲旺盛だ。

たまには夏痩せでもしないかな
と思っていたら、
三年前、
私は突然はげしい下痢に襲われた。

病院に行っても原因が分からず、
様々な検査をされた。

胃カメラを飲んだり、
腸で発見されたポリープを取って、
良性か悪性かの検査したり。

結果は良性だった。

しかし何が原因かは、
担当医はとうとう分からなかった。

その間、
食べた物がうまく消化せず、
水便になってしまった。

­粥(かゆ)をしばらく続け、
調子が戻ると普通の食事にする。

また水便になってしまう。

この繰り返し。

さすがに
こんなことを四、五十日続けていると、
身体の重みも取れてくる。

やっと回復した九月の半ばすぎには、
十キロほど痩せて、
会社でたまにしか会わない人から
別人みたいだと言われたほどだった。

秋風が冷たく感じる季節になると、
嘘のように体調は戻り、
そのうち私自身も忘れてしまった。

考えてみると、
あれが私にとって、
たった一度の夏痩せだったのだろうか?

いまはまた、
もとの木阿弥(もくあみ)になっている。

まあサラリーマンは、
夏に限らず
いつでも痩せようと思えば痩せられるし、
太ろうと思えば太れる環境にいる。

要は心がけしだい、
といえるのではないか。

執筆日:1998/08/17 (月)

編集後記

健康は、
失って初めて
その大切さに気付くものです。

私自身も年齢を重ねるにつれて、
体調管理を以前より
意識するようになりました。

毎日を元気に過ごせることが、
何よりの財産なのだと感じています。

👉第102話はこちら
ギター|人生を豊かにしてくれた趣味