負けず嫌いと頑固は違う【第120話】

「負けず嫌い」と「頑固」。

似ているようで、
実は少し違う言葉です。

第120話は、
その違いを考えながら、
年齢を重ねても
心を柔軟に保つことの大切さ
について綴った一篇です。

心は柔らかくありたい

私はどちらかというと
頑固なほうになるのだろうか。

ときどき妻から、
「何て言ったって、
 お父さんは負けず嫌いなんだから」
と、小言ともつかぬ言われ方をする。

しかし私は負けず嫌いという言葉の方が、
頑固より好きだ。

理由はこうだ。

負けず嫌いという言葉は、
響きに若さがあっていい。

頑固という言葉は、
かなり歳­のいった、
­薹­(とう)が立った人に使うような響きがあり、
若さがない。

負けず嫌いと頑固では、
使われ方と意味が違うが、
負けるのを嫌うあまり
­頑­(かたく)なになり、
頑固になってしまう。

負けず嫌いが高じて頑固になる
というケースは多いと思う。

勝ち負けにこだわるのは
悪いことではない気もするが、
頑固にはなりたくない。

頑固の固(こ)は、
固まることであり、
柔軟性がない。

負けず嫌いは、
負けたことを認めたがらない。

しかし
真理は認めるようなところがある。

頑固は真理も認めないような
頑強さがある。

歳をかさねると、
身も心も固まってくるのか。

前に書いたかもしれないが、
固まってくるのは、
死に近づいている証(あかし)のような気がする。

身体が硬直状態になるのは、
柔軟運動などでなんとか防げる。

でも、
心が硬直していくのは、
どうして防いだら良いのだろう。

やはり、
自分のライフワークを見つけて、
死ぬまで勉強しなければならないことを、
肝に銘ずることだ。

自分の心をいつも柔軟にしていなければ、
頑固になってしまう。

頑固になってしまっては、
生涯のライフワークにも取り組めない。

私は常に物事を、
素直に受け止めていたい。

負けず嫌いの精神は、
若さを保つ意味ではあってもいいが、
精神は硬直させたくない。

なにごとも極端は良くない。

執筆日:1998/09/04(土)

編集後記

年齢を重ねると、
身体だけでなく
考え方まで固くなってしまうことがあります。

だからこそ、
新しいことを
学び続ける姿勢を
大切にしたいものです。

心の柔軟さは、
自分自身で育て続けるものなのだ
と改めて感じました。

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