幼少時、多くのヒーローがいました。
そのヒーロー達が
信じられない形で消えて行ったのです。
ショックとともに
ヒーローそのものが、
なくなりつつあった時代でもありました。
信じ難く消えたヒーロー達・現代のヒーローは?
私が少年のころ、
ヒーローはたくさんいた。
テレビの人気者であり、
スポーツ選手であり、
漫画の主人公であったりした。
その中で、
三人のヒーローが、
それぞれの立場を守りきれずに消えていった。
まず一人目がスーパーマン。
私の家にまだテレビがないころの番組で、
近所の家で、
食事中に見せてもらったことを思い出す。
新聞は、
スーパーマンを演じていた俳優が、
ピストル自殺したと報じた。
しばらくの間、
私は信じられなかった。
弾を跳ね返す男が
どうしてピストル自殺なのか、と。
二人目が、力道山。
プロレス全盛から、
やや下火になっていったころだったと記憶している。
飲食店で酔漢と喧嘩をし、
刺殺された。
最初の報道では、
それほど重傷のようには書かれていなかった。
しかし、数日後に亡くなったと思う。
あんなに強い男が、
どうして相手を倒せずに
刺されてしまったのか、
不思議でならなかった。
三人目は、円谷幸吉さん。
東京オリンピックの、
マラソンの銅メダリストである。
彼は次のオリンピックでもメダルを期待され、
その重圧に耐えかねて自殺した、
と書かれた。
最も過酷な精神力を要求される運動で、
オリンピックメダルまで取った人間が
自殺したのも信じ難かった。
いま、サラリーマンにとってヒーロー、
英雄とは誰だろうか?
職場の正義感にあふれた上司か。
やることなすことすべてが成功し、
社員のカリスマ的存在たる経営者か。
それとも脱サラして、
大成功を収める人か。
現代は、
ヒーローなんかいないのかもしれない。
それこそ、
自分の中に隠れているのかもしれない。
そうだ、私が創り出せばいい。
そのために、
こうして毎日書いているのだから。
執筆日:1998/06/02(火)
編集後記
現代もヒーローと呼ばれる人はいます。
しかしながら、
過去のヒーローとは
かなりニュアンスが違っているように
私には思えてしまいます。
👉第26話はこちら
満員電車|ラッシュアワー・英国人の感想

