人間関係【第2話】

日本のサラリーマンの大きな特徴だと思います。
群れをなしてつるんで仕事をする。

時には、とても大きな良質な働きをします。

時には、足を引っ張り合いながらズルズルと……

群れをなしてつるむこと

なぜか?
サラリーマンにとって人間関係は最も重要だ、
という人が多いのは。

傷をなめあう人種だからではないだろうか。

自分だけ突出しては仲間はずれにされるし、
おとなしくしていれば取り残される。
普通の精神であれば、
それでは一体どうすればいいのだ、
と迷ってしまう。

答は、つるむことだろう。

できれば群れをなして。

つるんで群れていれば面倒くさくない。
しかし、つるむ相手は同レベルの人に限られる。
自分や相手が昇格したときに、相手も変わってくる。

つるんだ連中が上下関係で群れるのを、一般的には閥(ばつ)という。

属していない人は、仲間はずれにされやすい。
しかし群れのなかで生きるには、
能力や仕事に対する姿勢よりも、
そこで中軸を成す連中にとって、
いかに役に立つか否かだけだ。

つまりどんなに仕事ができたとしても、
その群れのなかで役にたつとは限らない。

むしろ逆になってしまうケースのほうが多いかもしれない。

このように
会社の人間関係は、
実にバカバカしくなるほど煩(わずら)わしい。

私は会社以外の人間関係でも煩わしいと思うのに、
さらに会社の人間関係にまでエネルギーを使いたくない、
仕事だけで勘弁してくれ、
と単純に思ってしまう。

それでもサラリーマンの人間関係は、
煩わしさを凌(しの)ぐほど、
ほんとうに大切なのだろうか。

ほとんどのサラリーマンは非常に大切であると考え、
会社の人間関係でエネルギーを十二分に使い果たし、
身近な人間関係では無頓着になっているのが現状だろう。

私は、月給以上の働きをしていると自負している。
よって、
それ以上のつきあいは御免こうむりたい、
と願うほうだ。

それでも何回かに一回の割合で
つきあわなければならなかったり、
自分の都合でつきあったりする。

酒、麻雀、パチンコ、ゴルフ、等々だ。

本来、
仕事の実力や心構えは
公正に判断されなければならない。

それを歪(ゆが)めてしまう人間関係には
ほとほと愛想がつきる。

現在、民間では60歳定年の会社が多い。
定年後、
元いた会社の人間とつきあっている退職者が
何人いるだろうか。

いるとすれば、
何かしらの利害関係を残しているケースがほとんどだろう。

もしくは、
麻雀、ゴルフのように、
一人ではできない遊びごとのつながりぐらい
ではないだろうか。

日本男性の平均寿命は77歳
(1998年当時の平均寿命)である。

定年後20年近い年月を生きる上で、
利害だけの人間関係はほどほどにしておくべきだろう。

彼らが、
定年後の人生を支えてくれるわけではない。

そんな時間があったら、
自分をもっと向上させるとか、
定年後も働けるように勉学にいそしむ
とかしたほうが、よほど良いと思う。

いまからでも決して遅くはない。

何か自分のやりたいことに、
長期的な計画を立てて突き進んでみるのに。

私は学生時代から、
サラリーマン以外で食べる道を
悶々(もんもん)と探してきたが、
25年以上もサラリーマンをしてしまった。

しかし48歳のいま、
やっとその抜け道を見つけ、
実行に移そうと努力し始めた。

抜け道がなぜに物書きなのかは、
自分自身でも判然としない。

ただ、
今までの浮いては沈みしていた
様々な想(おも)いとは違い、
決意に耐えてゆけそうな気がするのだ。

千日解放と言ってはいるが、
そもそも私の計画は8年である。

まず3年で入り口に立ち、
その後2年で基礎固めをし、
さらに3年かけて自立する。

そして55歳中にサラリーマンを解放される、
というように。

この私でさえ、やれる!  と思っているのだから、
あなたも必ずできる。

何でもよいのだ、
始めることが重要だ。

執筆日:1998/05/10(日)

編集後記

人間関係への違和感は、
私の中ではかなり早いうちからありました。

今、考えてみると、
群れに入れないのではなく、
入りたくなかったのだと思います。

それが孤立ではなく、
独立につながって行くわけです。

👉第3話はこちら
スポーツ|つべこべ言わずに身体を動かそう