喧嘩【第15話】

同僚との喧嘩、
上役との喧嘩、
部下との喧嘩、
各部署同士の喧嘩、
サラリーマンの喧嘩は、
結構自己中心で起こるケースが多いものです。

できれば、
スポーツマンシップでカラッと行きたいものです。

なかなかそうは行かないかも知れませんが……

スポーツマンシップでカラッと

仕事も終わり、
外では帰りの挨拶­を交わしている社員が
窓越しに見える。

さあ私もそろそろ、
と室内に目を移すと、
もうひとつの現象が見えた。

私の部下が、
他部署の若い課長代理と言い争っていた。

書類の回し方で、
互いの立場を主張していたようだ。

部下は自分の机に戻るなり、
バン!
と書類を叩­きつけた。

そうすることで、
憤­懣­やるかたない自分の気持をぶつけていた。

サラリーマンの喧嘩は、
腕力にものをいわせたらおしまいだ。

口先のうまいほうが有利なのは明らかだ。

また権力ならぬ、
ポストにものをいわせる場合も多い。

誰に向かって言っているのだ、
といった構えでポストを楯にしてくる。

一般的に言って、
サラリーマンがポストの違いに勝てるわけがない。

また、勝てるような会社では、
組織としてはおかしくなってしまう。

ただ、理不尽な言われかたをしても、
反論すらできないことがある。

ストレスがたまり、
喧嘩を繰り返す原因になる。

私生活を職場に持ち込んで、
部下や同僚に喧嘩を吹っかけている
上司をみかけることがある。

自分の気分や感情で、
まわりに当たり散らしている上司もいる。

いずれにしても、
前向きで生産的な喧嘩ではない。

前向きで生産的な喧嘩とは、
どうしたら良くなるか、
言い争った結果、
互いの立場を理解し、
少しでも前へ進めるような喧嘩だろう。

自分の立場だけに汲々として争って、
あとに深い溝を残すような喧嘩はやめるべきだ。

喧嘩はスポーツマンシップにのっとり、
カラッとやりたい。

サラリーマン25年生にもなって、
いつまでも青臭いことを言うなよ。
という声がどこからか聞こえてきそうだ。

それができなければ、
威嚇して口を封じ込めるしかない。

暴力に発展しない程度に。

執筆日:1998/05/23(土)

編集後記

かく言う私も
それがなかなかできない一人でした。

結局、
自分のポストを盾に、
極端な時には威嚇していたのかも知れません。

今となっては、
暴力沙汰にならずに済んだのが
何よりの救いだったと言えます。

👉第16話はこちら
自信喪失|うちのめされた書き手のプライド